
本記事は”グラジオスメックオペレーション”の制作後記になります。
ゲーム本編のネタバレが多大に含まれています。
グラジオスメックオペレーションはツールの習作のような位置づけになります。
サルベージ・ザ・コアを制作したツールであるGDevelopの作例としてレトロ風FPSがあったのをみて興味があったのですが、ツールの都合で平面的なマップになりがち&基盤構築の面から断念していました。
そんな中でEasy FPS Editor CEを見つけたのです。問題点はいくらかありましたが、基礎部分がすでにできていてステージ制作に注力できるすばらしいツールでした。
https://cg8516.itch.io/easyfpseditor-ce
今回はゲームバランスについて工夫した部分を紹介します。
本作はすでに3Dプリンター用モデルとして公開していたグラジオスメックをプレイヤーに採用することを先に決めていたので、キャラクター性を保ちつつゲームに落とし込むのが課題でした。
https://www.printables.com/model/892338
この機体は全身に様々な武器を装備している設定なので数には困りませんでしたが、ツールで実装できる範囲で個性をつける必要がありました。
【1】パンチ:
銃撃戦が主体のゲームとして作っているので、弾切れ時の緊急手段として設定しています。
そのため、リーチが短い欠点がありながら火力も弱めにしました。
【2】ラージパルスレーザー:
これが本作における「基準武器」になります。
連射速度や基準ザコ敵を倒すのに必要な攻撃数は手応えで決め、他の武器はこれをベースに調整をしています。
雰囲気としては、アサルトライフルよりも一発が重いイメージです。
【3】デュアルミディアムパルスレーザー:
基本的には直進する弾のパラメーター変更だけで個性をつけるので腕のみせどころです。
基準である【1】との差別化要素として射程距離が短い代わりに火力が高いようにしています。
連射速度は手応え、DPS(時間あたりの火力)は【1】に対してどれだけ高くするかを想定し、1発の威力はそこから逆算するながれで設定しました。
DPSは【1】の約1.5倍!かなりオーバーな火力をしています。
これは本作がザコ敵との戦闘がほとんど(ボスは1体だけ)という環境でありDPSの差が広がりすぎる前に決着がつくためできる強気設定です。
ザコ敵との戦闘だけで火力の差がハッキリとわかります。
【4】スモールレーザー:
頭部の横についてる副兵装。機体デザインに合わせてDPSは【1】の7割程度にしています。
それに対する強みは「照射時間」にしました。
本作は敵にダメージを与えると怯ませることができるので、発射即着弾で長時間撃ち続けられることはストッピング力という要素で強みがあります。
また、弱い攻撃力を細かく撃つのでオーバーキルしにくい特徴もあり、数値ほど火力で劣る印象はありません。
【5】スモールロケット:
あからさまな強武器枠です。
大抵の敵を1撃で倒せる威力に加え、連射速度もそれなりにあります。
1発の威力が高い武器は一瞬だけ身を乗り出して撃てる利点があるためDPSは低くするのが定石であり開発初期もそうしていたのですが、最終的には弾の数を絞ることでレア武器にしたため取り回しやすい連射速度に上方修正。単発火力、DPSともにトップクラスの性能になりました。
このように、本作はステージ内に落ちている弾数もバランス調整の一環にしているため、武器だけでみるとかなりいびつなバランスになっています。
ステージ内にいる敵のHP総量、配置された弾による与ダメージの総量は決められており、敵を全滅させても余裕をもたせる量に調整。その中で各武器を得意な場所で活かすことができれば攻略しやすくなる。というのが本作のゲーム性のひとつにしています。
本当は背中に垂直発射ミサイルがある設定ですが、この実装はあきらめました。
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