
はじめに
本記事は”Vストリーマーファンゲーム 香狐かおるアドベンチャー”の制作後記になります。
ゲーム内のキャラクターデザインには実在するVtuberの香狐かおる 様が含まれています。
香狐かおる Lit.Link https://lit.link/kakokaoru
推しは推せるうちに推せ!
本作はファンゲームであることを主軸に様々なサブコンセプトを制定し、それに沿った要素を逆算して行く形で組み立てました。
まず、ファンゲーム元になったチャンネルの身内ネタを数多く揃えることを考えました。
”ゲーム内のこの場面で””この要素を見て””元ネタのあの場面を想起して””驚いてほしい、笑ってほしい”と受け手の感情を具体的に想定しましたが、ここまでプレイヤーの感情の流れを細かく狙いながら要素を決めていくのは始めての試みで、よい経験になったと思います。
武器が剣や銃ではなくムチなのも身内ネタの一環で、これはゲームシステムにおいてムチである必要性、剣との差別化を考えながら次のサブコンセプトを掘り下げます。
ファンゲームであるため、できるだけ万人受けをする内容であることも必要だと考えました。私のゲームはむやみやたらに難度が高いので簡単にするのが第一条件です。(これに関しては調整不足で通常クリアだけでもかなり難しいようです。反省)
さらに、一度クリアして終わりではなく長い間遊べる要素も考え、先述した身内ネタと合わせて以下の仕様に決めました。
・ムチはスタンするだけ(剣との差別化)
・ストーリーとスコアアタック2モード(クリアだけで十分な人とガッツリやり込みたい人の共存)
・ムチをフックに当てるとダッシュ(剣との差別化+高スコアに関わる要素)
ムチとしての個性を強調するために撃破能力はなくスタンだけにしましたが、ムチをしっかり当ててから踏めば簡単、直接踏みに行けば時短という2パターンの攻略法になりプレイヤーが自分のスキルと相談して選べることで万人受けも狙っています。
フックに当ててダッシュできるのもムチの個性を出すためですが、ダッシュできなくてもクリアは可能、ダッシュできればスピードクリアになって高得点となります。
ダッシュで素早くクリアする過程でコインや敵からのスコアが稼げなくなると本末転倒になるので、この配置には苦労しました。
スコアについて
このようにプレイスキルをスコアに還元できるシステムにすると決めたので、スコア周りはかなり厳正に作っています。
初手で思いつくような抜け道が通用して無限にスコアが稼げてしまっては、練習して上達することがばかばかしくなってしまうからです。
(目ざとく抜け道を見つける楽しみを想定する場合でも、あからさまでは興ざめです)
最終的には以下のようにしました。
・ステージクリア時に残りタイムをスコアに還元(スピードクリアへの報酬・ストーリーモードではタイム無制限)
・ミスするとステージ挑戦前のスコアに戻り、さらにそこから5%減少(わざとミスして繰り返し稼ぐことへの対策)
・チェックポイントを通過すると左に行けなくなる(同上)
・全ステージクリア後に残機をスコアに還元(ミス回数を減らす必要性を出す)
・HP満タン時に回復アイテムを取るとスコア増加(被弾回数を減らす必要性を出す・回復時はハートアイコン、得点時は数字を出して内部システムも開示)
・連続踏みつけで得点倍率が増える(優れたキャラコンへの報酬)
あらためて見てみると普通のゲームでありがちな要素ばかりですが、掲げた理念を果たすには基礎の作り込みが必要不可欠なのだと思います。
回復アイテムについて
回復アイテムの存在も内輪ネタを差し込む一環ではありますが、プレイの幅を増やす効果も期待してチェックポイントの前後にひとつづつ置くという配置ルールを決めています。
プレイヤーのHPは3。一回でステージクリアしようとすると道中のアイテム2個とあわせてミスまでのダメージ猶予は4回になります。
一方、チェックポイントにたどり着いたらミスしてもいいとすると前半の猶予3回、後半の猶予3回の合計6猶予になります。
ダメージ後の無敵時間でゴリ押しできるシステムにしているので、高スコアを狙うと「技量で突破しなければならない区画の数」が自然と増えることを狙いました。
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